敏腕専務はウブな彼女を染め上げたい~イジワルな彼の甘い言いつけ~
やっぱり、まだこの人のもとで働いていたい。そう強く思ったときだ。
「アリサ、桐原呼んできて」
社長は表情を変えず、有咲さんに指示をした。私たちは首をかしげ、彼女も不思議そうにしつつも、「はい」と返事をしてフロアに出ていく。
どうして今、桐原専務を呼ぶのだろう。エイミーと目を見合わせて疑問に思っていると、しばらくしていつ見ても麗しい眼鏡王子がやってきた。
ああ、私には彼の眼鏡だけでなく、彼全体を包むオーラが輝いて見える……。拝みたい。
でも惚けるのはほどほどに、状況を飲み込めていない専務と、なにか考えがあるらしい社長に注目する。
「どうかされましたか? 皆さんおそろいで」
「桐原、カノちゃんの恋人になってやれ」
──社長の口から飛び出したのは、予想外で衝撃的なひとこと。皆一様に目をまん丸にした。
専務が、私の恋人に……って!
「ええっ!?」
「また社長は突拍子もないことを……。なぜです?」
女性三人で声をそろえて叫び、専務は呆れた様子で額に手を当てて問う。
社長は私の事情を説明し、母についた嘘を本当だと思わせるために恋人のフリをしてやれないか、と提案した。
「アリサ、桐原呼んできて」
社長は表情を変えず、有咲さんに指示をした。私たちは首をかしげ、彼女も不思議そうにしつつも、「はい」と返事をしてフロアに出ていく。
どうして今、桐原専務を呼ぶのだろう。エイミーと目を見合わせて疑問に思っていると、しばらくしていつ見ても麗しい眼鏡王子がやってきた。
ああ、私には彼の眼鏡だけでなく、彼全体を包むオーラが輝いて見える……。拝みたい。
でも惚けるのはほどほどに、状況を飲み込めていない専務と、なにか考えがあるらしい社長に注目する。
「どうかされましたか? 皆さんおそろいで」
「桐原、カノちゃんの恋人になってやれ」
──社長の口から飛び出したのは、予想外で衝撃的なひとこと。皆一様に目をまん丸にした。
専務が、私の恋人に……って!
「ええっ!?」
「また社長は突拍子もないことを……。なぜです?」
女性三人で声をそろえて叫び、専務は呆れた様子で額に手を当てて問う。
社長は私の事情を説明し、母についた嘘を本当だと思わせるために恋人のフリをしてやれないか、と提案した。