敏腕専務はウブな彼女を染め上げたい~イジワルな彼の甘い言いつけ~
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私の父は、森次印刷株式会社の三代目社長を務めている。つまり、私は一応社長令嬢だ。
パンフレットや大判ポスター、パッケージなど、紙媒体での印刷を行っているこの会社には四歳年上の兄が就職していて、父の跡を継ぐことはほぼ決まっている。
私も、大学を卒業したらここに就職しなさいと言われてきたものの、本心では家族と離れてまったく別の仕事をしてみたい気持ちがずっとあった。
両親も、兄のことも好きだけれど、幼い頃から四六時中同じ人たちと同じ場所にいると、よその空気も吸ってみたくなるもの。
周りの友達が就活を始める頃、自分はこのままでいいのかと思い悩んでいた。
そんなとき、調理師だった男性が一代で会社を築き、社長へとのし上がったと話題の記事をたまたま目にした。
それが、調理の委託業務や人材派遣を行う会社〝パーフェクト・マネジメント〟のトップ、不破 雪成社長。私がこちらの業界に飛び込むきっかけとなった人物である。
調理師から社長になるという、大胆に路線変更した彼にはとても興味を引かれた。記事を読んでいるうちに、私も別の道に進み、新しいことにチャレンジしたい気持ちが大きくなっていた。
私の父は、森次印刷株式会社の三代目社長を務めている。つまり、私は一応社長令嬢だ。
パンフレットや大判ポスター、パッケージなど、紙媒体での印刷を行っているこの会社には四歳年上の兄が就職していて、父の跡を継ぐことはほぼ決まっている。
私も、大学を卒業したらここに就職しなさいと言われてきたものの、本心では家族と離れてまったく別の仕事をしてみたい気持ちがずっとあった。
両親も、兄のことも好きだけれど、幼い頃から四六時中同じ人たちと同じ場所にいると、よその空気も吸ってみたくなるもの。
周りの友達が就活を始める頃、自分はこのままでいいのかと思い悩んでいた。
そんなとき、調理師だった男性が一代で会社を築き、社長へとのし上がったと話題の記事をたまたま目にした。
それが、調理の委託業務や人材派遣を行う会社〝パーフェクト・マネジメント〟のトップ、不破 雪成社長。私がこちらの業界に飛び込むきっかけとなった人物である。
調理師から社長になるという、大胆に路線変更した彼にはとても興味を引かれた。記事を読んでいるうちに、私も別の道に進み、新しいことにチャレンジしたい気持ちが大きくなっていた。