私を、好きでいてくれた人

えっ!?なんかため息つかれた!?


「そんなんじゃダメだろ、今から出てこいよっ、1時間ぐらいで駅に来れる?」


「えっ!?なに急に?」


「なにって…遊びに連れ出してやるよっ」


「えっ、遊びにって…」


「じゃぁ、12時に駅前な?」


「えっ…ちょっと!」


「あ、動きやすい恰好にしろよ?じゃ」


「あっ…小林くん!」


ツーツー…

電話は切れてしまった。


「なんて勝手な…」


でも……

私は昨日の事を思い出す。


”変わりたいっ”


そうだ、こんな生活嫌いじゃないけど、せっかく小林くんが誘ってくれてるんだ。

よしっ、支度して外に出よう!


そして私は急いで支度をして、動きやすい恰好?パンツスタイルにヒールのない靴を履いて部屋を出た。

少し駆け足で駅前に向かう。


駅前には、小さな噴水があり、その周りにベンチがいくつか並んでいる。

そのベンチの一つに、私服姿の小林くんを見つけた。

昨日会ったせいか、あの人が小林くんだと、私は気づいた。


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