私を、好きでいてくれた人
「ん?なんだよ?」
「ごめん…すごく美味しそうに食べるなと思って」
「まぁ~アイス好きだからなっ」
「そんなによく来るの?こういうところ」
「いや?普段はもっぱらコンビニっ」
「そうなんだ、よく来てるのかと思った」
「だってこういう店ってさ、男一人で入るのちょっと…な?」
「へぇー?そういもん?」
「そういうもんだよ」
「ふーん?」
”じゃぁ、他の女性とは来た事あるの?”
なんて、頭に浮かんだけど、そんなこと聞いていいか分からず、私はその言葉をアイスと共に飲み込んだ。
「ところで目的地ってどこ?」
「ん?あー…早瀬に一個だけ俺の夢叶えてもらおうと思って」
「えっ!?小林くんの夢?どういうこと?」
「まぁまぁ、危ない場所じゃないからさっ、食べたら行こうぜ」
「だからどこよ?」