私を、好きでいてくれた人

たわいもない話をしながら、私達は電車に揺られる。


そして降りる駅に着き、私達は一緒に電車から降りた。


「早瀬は今週末も寝て過ごすのか?」


「えっ!?そんないつも寝てるわけじゃないよ~買い物行ったり掃除したりもするよっ」


「ふーん?」


もしかして小林くん、遊びに誘おうとしてる?


「先に言っとくけど、俺今週末は予定あるからなっ」


「えっ…あー…そうなんだ?」


なんだ…ビックリした。


「っていうか、わざわざ言わなくても」


「いや~早瀬が寂しくて遊んで欲しいって言う前に報告しとこうと思ってさ」


「あのねー…別にそんなこと一言も言ってないけど?」


「あ、そう?ならいいけど?」


小林くんはそう言うと、ニヤッとしながら駅の外に歩きだした。


ったく…やっぱり私で遊んでる?小林くん。


そして分かれ道の前で立ち止まる。


「じゃ、またな?おやすみー」


「うん、おやすみ」


軽く手を振り合うと、私達はお互いに背を向けた。


2,3歩歩いて、私は立ち止まる。


「……」


やっぱり…ちょっと気になるっ。


私は振り向いて、まだ見える小林くんの背中に向かって小走りに走った。


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