私を、好きでいてくれた人
男友達

ある日の土曜日。


また小林くんと遊んだあと、夕飯を一緒に食べるためハンバーグのお店に来ていた。


だんだんと小林くんと出かけること、夕飯を一緒に食べることに慣れてきた。


それは多分、小林くんが気を使わせないように振る舞ってくれてることと、小林くん自身がきっとそういう性格なんだと思えてきたから。


知れば知るほど、不思議な人…。

ハンバーグを食べながら、目の前の小林くんはご機嫌そうだ。


「んー!うまいっ」


「はは…良かったね?」


「ここも来てみたかったんだけど、男一人じゃ入りづらいからなぁ」


「まぁ、一人はちょっと…でも友達誘えばいいじゃん」


「なにが悲しくて、男同士でハンバーグ食べなきゃいけないんだよっ」


「えー…別にいいじゃん、っていうか…お店来るのに私のこと利用してない?」


「バーカ、そんなわけないだろ?失礼なヤツだなぁ」


「……」


”バカ”って言われたんだけど今…。

男の人に初めて…。


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