私を、好きでいてくれた人

「あと、前も言ったけど勝手にイメージ作って、勝手にがっかりしないでよねー？」


「しょうがないだろ？片思いなんてイメージばっか膨らんでくんだからよ？」


「でも、それで勝手にがっかりされても…」


「別に俺がっかりしてないけど？」


「え…？」


でもさっき、呆れたようにしてたし…。


その時、小林くんの携帯に電話がかかってきたのか、小林くんは鞄の中の小さいポケットから携帯を取り出した。


「誰だよ、あー…」


表示画面を確認して、小林くんが携帯を持って立ち上がる。


「悪い早瀬、ちょっと鞄見てて」


「えっ…私？」


「大丈夫、すぐ終わるからっ」


「えー…」


そう言って小林くんは、電話に出ながら少し離れたところまで歩いて行った。


なんで私が鞄見てなきゃいけないの？
持っていけばいいじゃん。


そう思って私は小林くんの鞄を見ると、さっき携帯を取り出したポケットから封筒らしき物が飛び出ていた。