私を、好きでいてくれた人
「……ふふっ…」
「…え?なに?」
「あ…ごめん、その…"おぅよ"って、高校の時も言ってたよね?」
「あー…言ってたかも、多分口ぐせだな?」
そう言って小林くんは、少し照れくさそうに視線をそらしていた。
小林くんは、高校の同級生で、同じクラスになったのは三年の時だけだった。
男女共に普通に接してくれる、普通の男の子だった。
でも……
「体調どうだ?少しは良くなったか?」
「あ…うん、少し良くなってきた」
「貧血か…なにか?」
「えっ!?いや…その…の……飲み過ぎっていうか、なんていうか…」