Thidori(そもそも幽霊って成仏するの?)入部編
色々あったけれど家に帰ってくる事ができた。色々とは、ほとんどママがやったこと。退院の手続きや、お医者さんとの面談のことだ。

それから驚いたのは、わたしが意識をとりもだしたのは、事故からまる一日たっていて、姫ちゃんはずっと付き添ってくれたみたいだった。

「入学式サボらしちゃった、悪いことしたな」

わたしは沈んだ声色で呟くと、天井から香りさんが「入学式なんてかったるいだけだよ」と言った。

は?なんでいるの?香りさんついてきたの?色んな意味でわたしに憑いたの?どーゆこと?

「かかか香りさん、なんでいるの?」

香りさんは空中であぐらをかいて考え込む。そこであぐらをかかれると、下着みえそうなんですけど、て、言うよりわたしの着替える様子とか絶対みてるよね?

「わたしさあ、どうやらあなたの自縛霊みたいなんだよ、あなたとはじめて会ったのは病院じゃない気がするんだよね」

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