Thidori（そもそも幽霊って成仏するの？）入部編

はあーなに、どーゆこと、わたしの自縛霊？聞いたことないよ。それってとりついてるだけじゃん。

「嫌よ」わたしは拒絶した。

「そう言われても、わたしも好きでやってるわけじゃない。千鳥が離れると体が勝手についていくのよね」

「そんなぁ、四六時中ずっと一緒ってこと？お風呂もトイレも？」

「それは大丈夫だよ、さっきここら辺をまわってきたけど百メートルくらいは離れる事ができたから、それ以上は強制的に千鳥の頭の上に連れ戻されたんだよね」

だよねってなんだよ。他人事みたいに語って。

「どうしたら成仏してくれるの？」

「わかんないや、あはは」

笑いごとじゃないでしょ。

「幽霊と一緒にいたら生気とか吸われてわたしに悪い影響とあるんじゃ？」

「うーん、そこら辺は心配しなくてもいいかな、千鳥ちゃんからなんらそういうの感じないから」

ほんとうにってここで安心してたらいけないよね。何とか香りさんを成仏させないと。わたしは小さくガッツポーズをとり決心した。