短編 少女漫画に影響されて
浩一から連絡が来たのは一週間後だった。

わたしは何故、出張だと噓をついたのか問い詰めた。

お前をよろこばすために優しい噓のつもりだった。でも噓はやっぱりいけないことだったね。

妙に優しい口調で浩一は言う。

それから浩一は最後に言った。

さようなら。心から愛してた。




それからわたしのもとに弁護士から連絡が入りわたしは愛情と幸せを失うかわりに慰謝料という借金をえた。

わたしを狂わしたのは漫画だった。漫画に影響されて、疑って、期待して、わたしは何を考えていたのだろうか。

物語りと現実を区別できないなんて。

わたしは漫画を抱きしめながら号泣することしかできなかった。
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