沈黙の歌姫
………


『…ゆーうーかーー』


ん……??


『起きてーーー』


眩し………。


イテッ

左頬をつねられて一気に目が覚めた


『昨日の仕返し』


ニヤッと笑う海音の顔が目に入る


そういえば昨日起こそうとしてつねったわ


いや、そこじゃなくて……。


寝てた!!?


一気に目が覚めて状況を把握する


思いっきり寄りかかっているのは海音の肩


ガバッ…!

『あと10分ぐらいで2時間目終わるよ』


そんなに寝てたんだ…


【ごめん。寄りかかって】


『大丈夫、寝顔可愛かったから』


もう///


肩を拳で軽くコンっと叩く


『ごめんごめん』


あーーーそれにしても気持ちよく寝た。


両手を上げて伸びをして立ち上がる


あ…。


背伸びをして見えた校庭には1人で片付けをする野崎さんの姿があった。

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