沈黙の歌姫

『結歌?どうした?』


はっ…ボーッと見てた。


ううん。なんでもない。って意味で首を横に振る


不思議なことに首で応えると、海音には全部ちゃんと伝わるんだよね


『そっか。』


【海音は次もサボるの?】


『んーたぶん』


【授業出なくて大丈夫なの??】


『この学校さ、俺の親が支援金出してんの。だから、俺は別になんもしなくても卒業出来るってわけ』


なるほど。


『でも、テストはちゃんと受けてる』


テスト“は”じゃん笑


キーンコーンカーンコーン……


『よし、じゃあ戻るか』


うん


海音は教室まで送ってくれて


『じゃあ、また昼休み準備室おいで』



< 112 / 192 >

この作品をシェア

pagetop