沈黙の歌姫
幹部室には千果と花恋がコの字に並べられたソファで既に眠っていた
起こさないように静かに空いているもうひとつのソファに腰掛ける
眠くなかったはずなのに、なんにもやることがなくてボーッとしているうちに眠りについた。
『結歌起きて』
優しい海音の声で目を覚ます
そばでは一希と晃輔がそれぞれ彼女を起こしていて
二人は黒に黄色で“狼義”と背中に刺繍された特攻服を着ている
時間は既に8時になろうとしていた
『おはよ。そろそろ行くよ』
部屋から出ようと振り返る海音が纏う、荘厳美麗な特攻服に目を奪われる
狼の毛ような紺青色に、狼の目のような琥珀色で“狼義”と刺繍が施されている。
煌びやかな装飾がされているわけでもないのに、この服に美しさまでも感じるのは、海音の持つオーラによって互いに引き立てられているからだろう。
追いついた私は彼の背中の大きな文字を撫でる
『ん?』
それに気づいた海音に微笑みかけた。
起こさないように静かに空いているもうひとつのソファに腰掛ける
眠くなかったはずなのに、なんにもやることがなくてボーッとしているうちに眠りについた。
『結歌起きて』
優しい海音の声で目を覚ます
そばでは一希と晃輔がそれぞれ彼女を起こしていて
二人は黒に黄色で“狼義”と背中に刺繍された特攻服を着ている
時間は既に8時になろうとしていた
『おはよ。そろそろ行くよ』
部屋から出ようと振り返る海音が纏う、荘厳美麗な特攻服に目を奪われる
狼の毛ような紺青色に、狼の目のような琥珀色で“狼義”と刺繍が施されている。
煌びやかな装飾がされているわけでもないのに、この服に美しさまでも感じるのは、海音の持つオーラによって互いに引き立てられているからだろう。
追いついた私は彼の背中の大きな文字を撫でる
『ん?』
それに気づいた海音に微笑みかけた。