沈黙の歌姫

「結歌?」


しゃがみこんでいた私の名前を呼ばれて顔をあげると


「えっ結歌なんで泣いてるの!?」


花恋と一希だった。


「結歌1人?海音は?」


他の女の子といる…。改めて思うとまた涙が溢れる。


「まあいいや、とりあえず場所変えよっか」


2人に連れられて近くのファミレスに移動した。


暖かいココアを飲んだら少し落ち着いた


「結歌何があったの?」


【海音が本当は私のこと好きなんじゃなくて、同情して付き合ってくれてるみたいで。耐えられなくなっちゃった。】



「そんなことないよ!」



【そんなことあるの。私がトイレに行ってる間だって、他の女の子たちと喋ってたし。本当は私なんかじゃなくて、可愛くて、会話が弾んで、一緒にいて楽しい人がいいんだよ。】

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