沈黙の歌姫
「はい!完成!どう??」
1時間半ほど経ってそう声をかけられたときには
胸のあたりまで伸びた髪は肩下までバッサリ切られ、
トリートメントによってさらさらに。
前髪は眉下あたりで切りそろえられて、顔が見えるようになった。
私じゃないみたい。
似合ってる……かな…
「結歌めっちゃかわいい!!!」
「やばいやばい!未香さん天才!」
花恋と千果が褒めてくれて、少し自信がもてた。
「あと少しだけ時間ちょうだい!ヘアアレンジしてあげるから!」
ということで、髪を緩くふわっと巻いて、前髪もキレイに整えてくれた。
「花恋!やっぱりあたし天才だわ。」
「うん!超天才!可愛すぎる。」
「ねえ、裕貴たちちょっと来て!」
千果が待っててくれていた5人を連れてきた。
どうかな……?
私をみた5人がぴたっと固まった…
なんだか少し顔が赤いような…。
似合ってない……?
「ちょっとあんたたち、何総長の彼女にほの字になってんのよ!」
と千果。
ほの字?