沈黙の歌姫

「はい!完成!どう??」

1時間半ほど経ってそう声をかけられたときには


胸のあたりまで伸びた髪は肩下までバッサリ切られ、

トリートメントによってさらさらに。

前髪は眉下あたりで切りそろえられて、顔が見えるようになった。


私じゃないみたい。
似合ってる……かな…


「結歌めっちゃかわいい!!!」

「やばいやばい!未香さん天才!」


花恋と千果が褒めてくれて、少し自信がもてた。


「あと少しだけ時間ちょうだい!ヘアアレンジしてあげるから!」

ということで、髪を緩くふわっと巻いて、前髪もキレイに整えてくれた。


「花恋!やっぱりあたし天才だわ。」


「うん!超天才!可愛すぎる。」


「ねえ、裕貴たちちょっと来て!」

千果が待っててくれていた5人を連れてきた。


どうかな……?

私をみた5人がぴたっと固まった…

なんだか少し顔が赤いような…。


似合ってない……?

「ちょっとあんたたち、何総長の彼女にほの字になってんのよ!」

と千果。

ほの字?
< 154 / 192 >

この作品をシェア

pagetop