沈黙の歌姫
放課後。


ぼんやりしたまま靴を履いて、


ぼーっと歩いていると


「おい結歌ー?」

ん?はっ…!


突然目の前に出てきた柚斗に驚いて我に返る


「あんな堂々と置いてあるバイクをスルーするってどうゆうことだよ笑」


柚斗の指す方を見ると、10mくらい離れた所に柚斗のバイクが停められていた

ごめんごめんと、ジェスチャーで表す


「別にいいけど。」

そして、来た道を少し戻りながら、またぼーっと考える…。


「おーーーい!? 結歌聞いてた??」


へ?

また、ごめんごめんとやると、

「今日、花恋も千果も来れないらしくて、他の奴らもバタバタしてるから家に送るんでいい?って聞いたんだけど…やっぱやめよ。」


え?やめるとは?

「まあ、いいから。とりあえず乗って」

いつものヘルメットを渡されて、言われるがままにバイクの後ろに跨った。
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