沈黙の歌姫


そして今日

授業なんてまともに出ない。

なぜなら簡単すぎてつまらねぇから。




てことで、準備室という名の溜まり場に向かう。



そこには既に一希が居てソファに寝転んでスマホをいじっていた。



『一希、頼みたいことがあるんだ』




「おはようも言わずに開口一番それかよ笑」


『わりぃ、おはよ』


「おはよ。で、どした?」


『宮澤結歌って奴のこと調べてくれねぇか?』



「宮澤結歌って…ミイラって呼ばれてる子だよな?」


『お前知ってんの?』


「名前だけ。前に柚斗(ゆずと)から聞いたことある」



柚斗にも聞いてみるか。



『そうか、とりあえず頼んだ。なんか事情がありそうなんだ。』



「お前が女に興味持つなんて…明日は大雪だな」



そう言いながらすぐにパソコンを開き始める。

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