沈黙の歌姫

俺の部屋は最上階。

このマンションは俺の親が管理していて、28、29、30階は狼義の仲間を住まわせてる

ここは駅前でタワーマンションだから、他の族に襲われる心配が少ない


その3階専用のエレベーターで30階に上がる

週一くらいしか帰らないから結構久々。
倉庫の方が学校近くて楽だし、どうせ毎日倉庫行くし。


30階に着いてエレベーターを降りたとき、ちょうど一希が部屋から出てきた。

「その可愛い子が?」

『ああ。』

やっぱ可愛いよなー。誰から見ても。
みせたくねーなぁ。


「あははっっ!!君のことだよ」

自分のことだと思わなくてキョロキョロしてみたいだ。俺が女連れてくことなんて結歌以外ありえないのに。


可愛いって言われて少し頬を赤らめていることが、ちょっとムカつく。



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