沈黙の歌姫


『んと、まず緘黙症ってのはなんとなく気づいてたし、こうやってメールだったりでどうにでもなるから大丈夫だ。で、家事のことだけど、無理しなくていいから。ただ、俺ほぼほぼコンビニか外食だから、飯だけ作ってくれたら嬉しい』


確かに何にもしないでここにいるのは結歌が居ずらいだろうと思ったから、俺の乱れた食生活を正して貰おうと思った。


俺的にはただそばにいてくれればいいんだけど。


『それと…釣り合う釣り合わないじゃなくて、俺がお前のこと好きだから。それでいいんだよ。姫ってのは心配するな。狼義が全力で守り抜く。明日紹介するな』


そう言うと俺の顔を改めて見上げてきた。



反則レベルの整った顔がこちらに向き、クリクリとした目と俺の視線がぶつかったとき



ガバッ


抱きしめずにはいられなかった
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