沈黙の歌姫

ん……。



眩しさを感じてうっすらと目を開ける…。

いつもよりふかふかの布団、見覚えの無い部屋、



そして



目の前のキレイな顔


逃げ出さなかったのは寝ぼけていたおかげだと思う。


だんだんと目が覚めて自分の状況を理解する


あれ、なんで同じベッドで…?
ソファで眠くなって…。


もしかして運んでくれたのかな。
重かったかなぁ…あぁ…あ。



そういえば…今何時だろ。

スマホがどこにあるかも分からなくて、起き上がって部屋を見渡してみると、枕元に目覚まし時計を見つけた。



それが示すのは7:28

んー。何時に起きるつもりなんだろ。
今日学校サボるって言ってたからそんなに早くは無いのかな…



そう考えているとピピピ…ピピピ…ピピピピピピピ…<

7:30になって鳴り出す目覚まし時計。



カチッ。


手探りでそれを見つけ出して器用に止めた彼。


まだ夢の中にいるような表情

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