沈黙の歌姫

『結歌。改めてちゃんと伝えておきたいんだけど。』


海音が真面目な話をするときの声になる


『姫になるといろいろと危険が伴う。』


改めて告げられたその話に恐怖を抱く


『そんな怖がらなくていいよ。この家の中にいるときは安全だし、俺らが絶対に守るから』


私の気持ちを察して頼もしい言葉をくれる


『ただ、そのために絶対に1人で行動しないで。どんなに近いコンビニでも。分かった?』



もともと1人じゃ出来ることも限られてるから、誰かといた方が私も楽しい。


海音にも安心してほしくて、力強く頷いた


『しかし、打ち解けんの早すぎだよなー』


表情が、ガラリと変わって子供みたいな顔して言う。


『もっと俺の事頼ってくれるかと思ったのに』

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