風邪引き
なにかの前兆・・・!? 2
「う・・・・・・ん・・・・??」
先ほどから頭に当たるふよふよしたなにかに、雅人はうっすらと目をあける。
「なんだ・・・・??」
雅人はそのふよふよした物体を捕まえる。
「・・・?・・・アル???何でお前が・・・??」
いきなり扉が開く。
「あ・・・雅人・・・起きてたんだ・・・。おはよう・・・。」
パジャマが少しはだけた明日香を見て、雅人は顔を赤らめる。
「ごめん。アルがお邪魔したみたいだね。」
すると、急にアルが雅人の手から離れた。雅人はアルを目で追う。
「アル・・・??」
雅人が呼びかけると、アルはふよふよと明日香の後ろへ周り・・・
どんっ!!!
「きゃっっっっっっ!?」
「危ないっ!!!!」
ふらついた明日香を間一髪のところで雅人が受け止めた。
どうやら、アルが明日香を後ろから突き飛ばしたらしい。
いったいなにを・・・と言う前に、雅人が腕の中の熱さに気づく。
見おろしてみると、そこには、いつもより顔が赤い明日香。
「明日香!?お前まさか熱が!?」
「え?あーぜんぜん大丈夫だよー・・・」
そこへアルがふよふよと歩いてきて、雅人になにかを渡した。それを見た雅人は、目を見開いた。