風邪引き
まさか・・・ッ!! 2

「風邪を早く治す方法、思い出した。」
「え???」


そう言うが早いか、雅人は明日香に口付けた。

「!!!!!!!???????」
突然の出来事に驚いて、明日香は身動きがとれない。
その動揺を知ってか知らずか、雅人は口付けを更に深くする。
「・・・・っ、んっ・・・!!」
明日香は苦しさから雅人を振りほどこうとするが、熱のせいかやんわりと押さえられてしまう。
それでも明日香のことを気遣っているのか、少し離してはまた口付ける、ということを繰り返していた。

しばらく経って、雅人が顔を上げて明日香を解放すると、苦しさからか涙目になり、更に赤くなった顔で抗議の声を上げた。
「何するのよ・・・・・いきなり、こんな・・・」
雅人はにっこり笑って言う。
「明日香の風邪をもらってあげよーと思って」
「・・・・・・・・はい???」
雅人が何を言っているのか分からず、間抜けな声を上げる。
「風邪は他の人にうつしたら早く治るって言うだろ?」
「そ、それ、雅人が風邪ひいたら意味ないよ!!」
悪びれもなく論点のずれたことを言う明日香。
「明日香が看病してくれるんだろ?それなら喜んで風邪ひくよ。」
          
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