人魚姫と白銀の皇帝

皆が席に着いたことを確認すると担任は軽く自己紹介を始めた。

「俺は梶間 哲平(カジマ テッペイ)だ。教科は数学、部活動は男女陸上部顧問だ。早速だがすぐに入学式が始まる。黒板に貼ってあった並び順見たやつから体育館行けよー、そんじゃ解散。」

そう言って梶間先生は早々教室から出た。

そして、ぞろぞろと黒板前に集まる。
今行っても多分意味ないから私は自分の席で静かにしていた。

しばらくすると幼なじみであるルナが私のそばに寄ってきた。

真っ先に黒板に向かったらしい。

「おはー、奏！！同クラとかマジ嬉しいわー、今年もよろしく〜、順番出席順らしいからうちら隣やよ！んじゃ行こーぜ」

相変わらず騒がしい。
私は静かに席を立ってルナの制服を少し引っ張る。
これは、昔からの癖。

そして、2人で体育館へと向かった。