愛が重くて何が悪い!
「……悠音、これオッケーしちゃダメだよ」
「わかってるよ、璃汰に嫌われたくないもん」


と笑う悠音。
笑顔を絶やさない。


「璃汰も、ダメだよ?女の子からラブレターもらったんなら、素直に報告してくれないと」


ピンク色の封筒を手に持つ悠音。
鞄の中に入れていたはずの封筒。
ラブレター。朝の下駄箱に。
いつの間に、抜いたんだろ。


こーゆーの、見たくないかと思って黙ってたんだけど……。バレてると思ってなかった。


「これ、どうして言わなかったの?素直じゃない璃汰は嫌。
もし私が気づいてなかったら、どうするつもりだったの?」


会ったんでしょ?と、にっこりと笑う顔にはどこか不安が見える。


「……璃汰は、私がやきもち妬かないとでも思ってるの?」
「ごめんね、悠音は見たくないだろなって思って言えなかった」
「見たくないけど黙ってられるのが1番やなの。次言わなかったら璃汰のスマホ潰してやる」


悠音は無表情にそう言い捨てると俺から離れてスタスタとリビングに行ってしまう。
……置いて行かれた。
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