愛が重くて何が悪い!
悠音が、泣いた。
あのパーティー以来。
悠音が泣いてるの見るの。


「悠音しか好きじゃない。前のヤツと一緒にしないで?俺は悠音が好きで好きで、仕方なくて。それで、だから……」


言葉がうまく出てこない。
伝わらない。もどかしい。
ただ、悠音のこと、考えてただけなのに。


「……ご飯、作るね」


不完全燃焼、中途撤退。
悠音はキッチンに入っていった。


今日は悠音がご飯を作る日。
俺がお風呂とか洗濯とかの日。
お互い、ご飯作ってる時は火傷とか怖いから邪魔しないようにね、って。
だから今は近づけない。


洗濯機回して、その間に乾いた洗濯物下ろして、畳んで、片付けて。
それで新しいの干して。
1番最後にお風呂の準備して。
着替えとかも全部置いておく。
その頃には悠音はご飯作るの早いからできてて。
食卓に並んだ夕食。
今日は肉じゃが。


「……いただきます」
「いただきます」
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