愛が重くて何が悪い!
……危な、こけるかと思った。
鉄分補給しなきゃ、みんなに迷惑かけちゃう。
最近体重増えたのもそのせいだよね、今から落ちるかな?


「花園、ふらついてるけど大丈夫か?」
「あっ、大丈夫です、私のことは気にせず練習頑張ってください」


にっこりと営業スマイル。
ちゃんと、笑顔作れてる感じしない……。


「辛いなら帰っていいんだぞ?」


部長さんの心遣いは身に染みるけど、残念ながら璃汰から離れたくないから、やだ。


「大丈夫です」


にっこり、笑えない……。

お腹痛くなってきた……お昼に飲んだ薬が切れちゃったかな?
うぅ……どうしよ……薬。


「花園さん、俺のカバンからタオル持ってきてもらっていい?」


璃汰だった。
……やきもち、妬いてる。
ごめんね、璃汰。


「了解です〜」


私は慌てて体育館を出る。
……身体が重い。


ここから更衣室までは、校内の端から端まで歩くのと一緒。遠い。
どうしよ……体育館にいるよりかはあったかいけど、身体が重い。
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