愛が重くて何が悪い!
「……お前、何それ」


上から俺を見下ろしていたのは拓海。
バキバキの画面に引いているみたいだった。


「落とした」
「落とした割れかたじゃねーよそれ。
硬いもの叩きつけたみたいな」


そりゃそうだよ。
だって悠音、絶対これ石で砕いたでしょ。


「まぁ、なんか怖いから掘り下げないでおくけどさ」
「ありがと」
「何?彼女に妬かれた?花園のこと追っかけすぎて」


……今掘り下げないって言ったじゃん。

こいつには彼女いるって言ってみた。
いい感じに勘違いしてくれてる。
おかげで今、とんでもない勘違いしてる。


「……まぁそんなとこ」
「お前も大変だな、頑張れよ」


あ、これここの角押さえながらなら操作できる……。
俺はメッセージアプリを開いて、悠音に『ごめんね』と送ると、無視された。
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