触りたい、縛りたい、愛したい 〜例え許されない恋だとしても〜
その後結局2人であのDVDを最後まで見ちゃって夜更けまで燃え上がってしまった。
ここでちょっとだけ純太に感謝、かな。
一応、きっかけではあったし2人でノンストップだったし…?
俺の初体験。
こんなに激しくて良かったのだろうか?
奈那、身体大丈夫かな?
両親が起き出す前に部屋に戻って行く。
ドアの前まで何度もキスをして別れを惜しむ。
どさくさに紛れて服の中に手を入れたら甲を抓られた。
イテテ……!
「もう…!本当ヤバいからっ…バカ」
小声で怒られるのも悪くない。
デレデレしてたら無視してドアを開けようとしたから後ろから抱きしめた。
「ちょっ……ヒロ、行かないとバレちゃうから」
「夢じゃないよね…?次、顔合わせたらまた姉貴の顔するの?」
「あ、当たり前でしょ」
「じゃあ俺のことまた弟として見るんだ?」
我がまま言ってるのは百も承知。
わかってるけど非日常が日常に戻るのを今だけは受け入れたくない。
「ヒロ……」
「最初から弟じゃないよ……」
「うん、わかってる……私も隠し通せないとは思ってるよ」
抱き寄せたまま顎クイして唇を奪う。
奈那の手が俺の髪に触れキスに応えてくれた。
「奈那が好き過ぎて弟の顔出来ないかも……」
身体ごと振り向き目を合わせる。
穏やかな表情をした奈那は仕方ないなぁ…と髪を撫でてくれるから甘えてしまうんだ。
「そんなの私も一緒だよ、バレてしまえばそこまでだけど自分たちから言うのはまだ早過ぎると思う、もう少し温めようよ…だからヒロもちゃんと演技して?私たちが自立する日まで2人だけの秘密…はダメ?」
首を横に振る。
全然ダメじゃないし、ちょっと困らせてみたかっただけ。
言ったら怒るから言わない。
「なるべく勉強の邪魔はしないようにするけど……どうしても我慢出来なくなったら部屋に行ってもいい?勿論、バレないように」
「うん……私からも行く、かも」
足を間に入れて絡ませながら再びキスをした。
腰が砕けるような長いキス。
ズルズルと立てなくなった奈那を支えながらしゃがみ込んでもキスを続けた。
16歳になった今日から、
2人だけの秘密の生活が始まる____