触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜




教科書を手にしたままベットに誘われる。




「え?ちょっ…!奈那っ…!?」




「手伝ってあげる」




手伝うって何を!?!?
上乗って来てんじゃん!!
何この状況!?!?




「現代社会か〜良いチョイスだね」




お願い、動かないで。
集中出来なくなる。




「では問題。地球環境問題からね?太平洋の赤道付近で海面水温が高くなる現象を何と言うでしょう?」




「……エルニーニョ現象」




「正解」




「1973年に採択された、絶滅のおそれのある動植物を…」




「ワシントン条約」




「……正解。最後まで聞きなよね。え〜と次は……非政府組織をアルファベット3文字で何と言うか?」




「………確か、N……なんとかOだったような…」




クソっ……さっき見たはずなんだけどな。
NPOは民間非営利組織だし。




「あと、30秒以内」




「えぇ…!?えっと……」




焦らすとかズルいよ。
余計頭真っ白になるじゃんか。
でも脳がフル回転してるから反応しなくて済むのは良いかも。




「NGO…!!」




「チッ……正解」




今、舌打ちしたよね!?




「じゃあ次は資源・エネルギー問題から。半導体の材料などに使われる稀少金属は何?」




「えっと…レアメタル?」




「……正解。次、発電とともに蒸気や熱などを同時に利用することを何と言うか?」




「コージェネレーション」




「正解。じゃあ民主政治から。三権分立って何?」




「えっ…!?えーっと………」




この辺本当苦手………
ヤバい、何でもいいから思い出せ…!!
とか言っても目の前の奈那の真っ直ぐな視線に耐えれねぇよ!!
ひぇ〜!小悪魔に微笑んでる…!!




「ちょっと〜!ここでつまずく!?基本中の基本だよ!?また30秒以内ね」




だってその辺覚えられないんだもん。
徐々に前にくっついてくる身体。
雑念が動き出す。
えーっと……何の問題だったっけ?
さ、三権分立だ……







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