触りたい、縛りたい、愛したい 〜例え許されない恋だとしても〜
「今ここでしたい……誰も来ないし誰も見てないよ…?奈那と繋がりたい…」
「その言い方…ズルい」
そう言いながら俺のシャツのボタン外してくる奈那の方がよっぽどズルいでしょ。
ネクタイもスルッと外して床に落ちた。
「あ……でも」
わかってる。
万が一の為にって常備してる俺はバカですか…?
「……持ってる」
言い終えてすぐ唇を奪ったらスイッチ入っちゃった。
まだ明るい室内の奥の方で途切れもしないキスを繰り返す俺たち。
腰の高さ位置の本棚に抱きかかえ乗せる。
大丈夫、窓からも入口からも死角だから。
声だけは聞こえちゃうから我慢してね…?
寒いからブレザー着たままシャツのボタンを外していく。
リボンタイもスルスルと落ちてった。
あ……初めて見るブラジャー。
ジッと見ちゃってたらシャツで隠してきた。
「見過ぎだから……」
「だっておニューなんだもん……」
「帰ったら見せようと思ってたのに……」
恥ずかしそうに目を逸らすのヤバいってば。
「待ちきれなくてごめん……今すぐ奈那が欲しくて仕方ないんだけど……?」
足の間にグッと押さえつけちゃう俺に対して優しい眼差しを向けてくれる。
キスしやすいように頬に触れてきて……
一瞬であの瞳になって……翻弄される。
「知ってるよ…?こうなったらヒロが聞き分けないことくらい」
「ごめん……」
「今日だけだよ…?」
「うん……」
「最初の時は未遂だったもんね?リベンジだ……」
初めて図書室でしてるフリをした時もドキドキさせられたけど、今はその何倍もドキドキしてるよ。
リベンジだなんて……発想が可愛い。
頬を包まれたまま小さなキス。
何度も繰り返す小鳥キス。
弱いとこ全部攻めあげてベルトを外した。
「ヒロ……きて……」
壁に手をついて片手では奈那の背中を支える。
激しくして頭打つといけないから。
首に手を回ししがみつく奈那を抱きしめながら俺たちはひとつになった。
少し乱れた衣服。
荒い吐息。
共に果てた喜び。
愛しさが溢れ出る。