触りたい、縛りたい、愛したい 〜例え許されない恋だとしても〜
こんな顔してても………
もう「ヒロ…?」って声も聞けなくなる。
俺の変化にすぐ気付いてもらえなくなるんだ。
それでもちゃんと自分を保てれるのか……?
なぁ、どう乗り越えたらいい……?
どう生きてけばいいんだろうか。
全然答えがわからなくて、今はただ先延ばしに蓋をしてしまう。
「ねぇ、ヒロってば…何考えてるの?眉間にシワ…」
夜遅く部屋に忍び込んでじゃれてくる奈那がもうすぐ居なくなるなんて。
ううん、今はまだ考えたくない。
すぐそこの未来だけど、この手が触れてきてるの止めたくなくて。
「奈那のこと考えてた」
「え、そんな難しい顔して?」
「離れるの嫌だなって」
あれ、結構落ち込んでる感じなんですけど「ふーん…」ってTシャツ脱がしてくる。
「離れても気持ちで繋がってんじゃないの?」
「うん…それはそうだけど」
あ、下も脱がせちゃうのね?
夜中の奈那は大胆……
「不安になったらすぐ飛んで行くし私からも会いに行くよ?」
そう言って自分も脱いで背を向けてきた。
外して、の合図。
「毎晩は出来ない……」
「毎晩したいの?」
「うっ……出来れば」
「健康的だね?でもちょっと毎晩は無理かなぁ…」
「あっ……」
胸にキスはヤバいです。
すぐ意識飛んじゃう。
「会ったらその分するからダメ…?」
下に手が伸びて触れてる。
変な声出ちゃうから喋れないよ。
わかったと頷くしかなくて。
俺の手を引いて自分の胸へ。
「私の身体、全部ヒロのものだって言ったじゃん」
「ん………」
「まだ信用出来ないの…?」
「今は良くても……またすぐ足りなくなる」
「それは私も一緒だよ…」
「本当……!?」