触りたい、縛りたい、愛したい 〜例え許されない恋だとしても〜
「えっと、今日病院で確認とれたとこなんだけど……その、今はもうじき4ヶ月らしくて、いわゆる…オメデタだな」
「えぇっ…!?!?」
心の底からの声だった。
久々だよ、こんなどんでん返しのオチ!
まさかの涼子さんが妊娠だなんて!!
だから最近やたら帰りが早かったのか!
「うわ〜!ママおめでとう!嬉しい…!!」
「でも高齢出産だから不安はあるけど授かりものだから絶対に産みたいの…」
「当然だよママ……大好きな聡志パパとの間に欲しかったんでしょ?もしかしてこのタイミングまで待ってたの?」
「奈那ちゃん、それは違うよ……今このタイミングで赤ちゃんが宿ってくれたんだ。2人には何かと迷惑をかけるかも知れないが涼子を支えてあげてほしい」と言い終えた後、夫婦で「宜しくお願いします」と頭を下げてきた。
「勿論、俺が一番支えになれるよう頑張るからね」
「ありがとう、聡志さん」
朗らかな幸せそうな2人の笑顔。
明らかに勘違いしていた俺。
すぐに察知した奈那が座らせてくれたから助かったけど。
「しかし祐翔、よく妊娠に気付けたな?わかって言ってくれたんだろ?まだ性別はわからないけど2人の弟妹になるわけだから宜しく頼むな」
本当だ……
俺たちと2分の1?4分の1?は血は繫がってて……
ん?待てよ?
もし奈那と結婚出来たとして子供が産まれたら涼子さんの子とどんな関係性になるんだ!?
知りたいけどさすがに質問出来ない。
難しく考え過ぎか。
しかも俺、涼子さんの年齢すらちゃんとわかってないよな。
女性に歳は聞けない。
高齢出産って…??
「ママ、今は41歳だよ」って後で奈那が教えてくれた。
え……じゃあ23歳で奈那を産んだんだ。
看護師になってすぐじゃね?
まぁ……あれだけ綺麗だもん。
さぞかしモテてたんでしょう。
今もめちゃくちゃ綺麗で密かに美魔女だって思ってる。
親父、涼子さんオトすの苦労したんだろうな。
娘が居るからって何度か断られたって酔っ払った時言ってたの思い出す。
ベタ惚れだって一目瞭然だよ。
本当、嬉しそう。