触りたい、縛りたい、愛したい 〜例え許されない恋だとしても〜
「おやすみ…」と名残惜しく自分の部屋に入ろうとしたら「あ……」と声がした。
思わずドアを戻して見たらこっちに来てくれた。
声も出さず音も立てず、ゆっくりと2人して同じ部屋に入っていく。
すぐに奈那の手が頬に触れてきて。
「疲れた…?眠い…?」
上目遣いのまま身体が密着してくる。
案の定すぐに反応する俺はどうしようもない。
「こっちは……元気みたいだけど?」
太ももで触れられてどんどん反応していく。
「だって……」
少しの刺激だけで……目を強く閉じるほど。
「何日ぶりだっけ…?」
そう問い掛けながら胸にも触れてくる。
ビクッとなる身体。
「3日……ぶり」
「我慢してたの…?」
勿論…!
力強く頷いたらクスッと笑う。
「私が襲わなきゃまだ待てた…?」
そんな……でも親父とああ言った手前……
ちょっとどうしていいかわかんなくてタイミング逃してた。
「健全なお付き合いって……しない関係なの?」
うっ……それは嫌だ。
激しく首を振る。
ヤバ……怒ってる、よね!?
「違う…」と唇を近付けたら手で阻止された。
キス……しちゃダメ?やっぱり怒ってる。
「カミングアウトした手前、しにくいのはわかるけど……3日も放置されて、私…怒ってるんだよ?」
「ごめんなさい……」
「ちゃんと行動で示して……」
「うん……」
止められていた手を解く。
至近距離で目を合わせ……唇に心を奪われてる。
触れたい……欲しい………
下ろした手は深く絡んで……
少し俯いた奈那が色っぽく挑発してくるんだ……
「どうしてほしい…?」
「キスしてほしい……」
「それだけ…?」
ゆっくり首を振る。
それだけじゃない。
「奈那に、襲われたい……」
首に手が回る。
最高の刺激を受けながらあの瞳に支配されていく。
「襲いたい、じゃなくて?私が襲っていいの…?」
「わかんない……」
頭がポーッとする。
考えたいんじゃなくて感じたい。
奈那と触れ合いたい。
気持ち良くなりたい。
腕の中に居られたらもう制御出来ない…!