触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜




「昨日お預けにしちゃってごめんね」




言う事いちいち可愛い。
すぐその気にさせられる。
うん……すげぇ我慢した。
酔っ払ってる奈那も可愛かったけど。
首を横に振ったらグッと近付いて来た。




「さっきママにヒロは寝込み襲うヤツじゃないからって言っといた」




「わ、アハハ……あ、ありがとう」




「でも今からは私が寝起き襲っちゃうけどね…?」




「えっ…!?」




フフン…と笑って再び唇が重なる。




嗚呼……ダメだよ。
外はもう明るくなってるのに。
皆、起きちゃうよ…?
大丈夫…今日休みだしって声抑えられる自信あるの…?
いつも漏れちゃうじゃん。




深く侵入してくる奈那に俺は焦らす。




「顔洗わなきゃ…」




「ヤダ……行かせない」




「奈〜那?」




あっ……!ダメ、そこ刺激しないで。
当たっちゃって…からの、擦り付けるのはナシ。




「ねぇ、しよ?」




首に手を回されて覗き込むように言うのはもはやトドメです。
完落ちですソレ……ズルい。




「ダメ…?したくない…?」




「いや、そういうわけじゃ……」




「酔っ払った私に愛想尽きたの…?ごめん…もうしない」




「違っ……」




むしろ惚れ直したくらい…!
ちょっ……!拗ねないで……!
方頬膨らんでる……回っていた手が離れてく。




「ううん、ごめん……朝ご飯作ってくるね?」




精一杯の笑みを見せて立ち上がろうとするから思わず抱き寄せた。




「俺だってしたい……昨日の奈那は可愛過ぎ。でも俺以外に見せないで…?」




「私、ヒロが居ないとこでは飲まないよ?そう決めたの」




「本当に!?これからいっぱい飲み会とか誘われちゃうんじゃないの?」




「大丈夫、一滴も飲めないことにしとくから」




「奈那ぁ……」




「ヒロが20歳になったら一緒に飲もうね?」




抑えきれずにキスをした。
羽織っていたパーカーが肩から擦り落ちてキャミソール姿になる。
迷わず唇を這わせた。




「ヒロ……ねぇ、ヒロ……?」








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