触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜





運命の3回目、大差をつけて勝利したのはガッツポーズした奈那だった。
肩で息をする奈那と目が合って柔らかく微笑む姿に胸が熱くなる。




本気で死守してくれたんだ……
誕生日も空けておいてねと奈那は言った。
それは一緒に過ごしたいからなんだって自惚れてもいいってこと…?




「悔しい〜!奈那先輩、また今度リベンジさせてください!今回は…負けです、誕生日デートは諦めるけど次の日はここに来てもいいですか?プレゼント渡したいんで」




「ヒロ……いいよね?」




「うん、ていうかプレゼントとかいいのに…気使わせてごめん」




「だって私が彼女、だから当然でしょ?」ってまだ仕掛けてくる周到ぶり。
送ろうとしたけど純太たちも居るしここでいいと言われた。




「何か……色々とごめん」




周りに聞こえない声で桜井さんに謝る。




「本当に付き合ったらこうするつもりだったし私は私で楽しませてもらってるよん♪」と意外な答え。
有り難すぎてもはや違う意味で女神に見える。
でも、いつまでもこんなことしてていいはずがない。




ちゃんと、答え出さなきゃな…………
















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