うっかり少年
 僕がうんうんうなって考えていると、先生がヘンなことを言ったんだ。

「きみは、死んだはずじゃあ?」

 それで、僕は全部を思い出した。

 ああ、そうだった。
 尻尾をふんじゃった犬に追いかけられて、
 僕はうっかり道路にとび出しちゃったんだった。

 そこに大きな車(トラックだったかな?)が来て、僕はひかれちゃったんだ。

 えっと、つまり……僕は死んじゃっているわけなのか!
 みんなが驚くのもむりはないよね。
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