【短】じっとできない
汰一を待っている間も、ちくんちくんと痛む胸の奥。
これは、一体なんなんだろう?
これじゃあ、まるで。
これじゃあまるで、私が汰一のことを好き、みたいじゃないか…。
え…?
事実、そういうことになるの?
確かにずっとそばにいたいって思うけど。
他の子と話したりしているのを見ているとなんかムカつくとは思っていたけど…。
それらを考えると…やっぱり"好き"だからという結論に至るのだろうか?
「ごめん、お待たせ。ん?朱里亜、顔赤いけど大丈夫か?」
「ん?う、ん。大丈夫、大丈夫」
「そ?ならいいけどさ」
急いで戻って来てくれたのか、少しだけ息の切れてる汰一に、きゅんとしながらも、私はこの先汰一とどう接していいか頭を悩ました。