僕を壊したのは君だから。



昨日の島田くんのアドバイスがなかったら私は今、こうしていない。


私は今、手汗を握りながらある女子の前に立っている。


「……あの、今度の遠足のおとまりの部屋、一緒に組みませんか……」



実はうちのクラスのには、私以外にもうひとり誰とも絡まない一匹狼さんがいる。


――香田 砂月(こうだ さつき)さんだ。



実は何度も話しかけようと思っていたけど、できなかったの。


理由は、垢ぬけた美貌。



どう考えてもイモっぽい私と友達になんてなるわけがないって、思っちゃって。



そんな香田さんの前で手に汗にぎって立っているのは、紛れもなく島田くんのおかげ。


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