私たちの春は白
「迎え袖?」
「こうやって自分の手を服の中に入れて、利用者さんの爪を守るんだ。これをしないと、服に利用者さんの爪が引っかかってしまう恐れがある」
お兄ちゃんはそう言うと、ズボンの中に自分の手を入れ、おばあちゃんに着せる。その顔は、とても笑顔。
お兄ちゃんや、お父さんの気持ちがわからない。おばあちゃんは、私から見れば普通じゃない行動を取ったりするのに、お兄ちゃんたちは笑顔でおばあちゃんと接してる。
「おばあちゃんは麻痺がないからどっちから着せてもいいけど、体に麻痺がある場合は、脱健着患の順番に着せないといけないんだ」
私の心は置いて、お兄ちゃんは説明を続けている。
「脱健着患?」
「健康で動く方を健側、麻痺で動かせない腕を患側って言うんだ。動く方から脱いで、動かない方から着せるんだ」
「ふ〜ん……」
おばあちゃんは、もう椅子に座ってご飯を食べている。
私も、席に着いた。
今日は、一時間目と二時間目、五時間目と六時間目が介護の授業。はあ……憂鬱。
福祉コースの教室では、一時間目は介護サービスについて学んだ。
「こうやって自分の手を服の中に入れて、利用者さんの爪を守るんだ。これをしないと、服に利用者さんの爪が引っかかってしまう恐れがある」
お兄ちゃんはそう言うと、ズボンの中に自分の手を入れ、おばあちゃんに着せる。その顔は、とても笑顔。
お兄ちゃんや、お父さんの気持ちがわからない。おばあちゃんは、私から見れば普通じゃない行動を取ったりするのに、お兄ちゃんたちは笑顔でおばあちゃんと接してる。
「おばあちゃんは麻痺がないからどっちから着せてもいいけど、体に麻痺がある場合は、脱健着患の順番に着せないといけないんだ」
私の心は置いて、お兄ちゃんは説明を続けている。
「脱健着患?」
「健康で動く方を健側、麻痺で動かせない腕を患側って言うんだ。動く方から脱いで、動かない方から着せるんだ」
「ふ〜ん……」
おばあちゃんは、もう椅子に座ってご飯を食べている。
私も、席に着いた。
今日は、一時間目と二時間目、五時間目と六時間目が介護の授業。はあ……憂鬱。
福祉コースの教室では、一時間目は介護サービスについて学んだ。