私たちの春は白
「でも、去年とは違うことをした方がいいだろ?」
太陽がそう言い、颯も頷く。そして伊藤先生に過去にどんなことをしたのか教えてもらった。
車椅子に乗って身体障害者の体験をした年もあれば、点字を打つ体験、手話を学ぶ体験などみんなに知ってもらおうとするものが多い。
みんなと話し合ったけど、この日は結局何も決められなかった。
「……どうしたらいいんだろう」
家に帰り、私は机に突っ伏す。考えすぎて目の前にあるおやつも食べる気がしない。
考えてみても、みんなが面白いと思ってくれそうなものは何も思い浮かばなかった。
「おっ!うまそうなケーキ!」
仕事が休みのお兄ちゃんが、目の前に置かれているケーキに手を伸ばす。私は「これ、私のおやつよ!!」とお兄ちゃんからケーキを守った。
「冗談だって。それより、何でそんな考え込んでんだよ。福祉の宿題ェで難しい問題でもあるのか?」
お兄ちゃんが苦笑してそう言うけど、今の私には冗談は通じないような気がする。でも、お兄ちゃんは福祉コースの生徒だった。何かヒントがもらえるかも……。
太陽がそう言い、颯も頷く。そして伊藤先生に過去にどんなことをしたのか教えてもらった。
車椅子に乗って身体障害者の体験をした年もあれば、点字を打つ体験、手話を学ぶ体験などみんなに知ってもらおうとするものが多い。
みんなと話し合ったけど、この日は結局何も決められなかった。
「……どうしたらいいんだろう」
家に帰り、私は机に突っ伏す。考えすぎて目の前にあるおやつも食べる気がしない。
考えてみても、みんなが面白いと思ってくれそうなものは何も思い浮かばなかった。
「おっ!うまそうなケーキ!」
仕事が休みのお兄ちゃんが、目の前に置かれているケーキに手を伸ばす。私は「これ、私のおやつよ!!」とお兄ちゃんからケーキを守った。
「冗談だって。それより、何でそんな考え込んでんだよ。福祉の宿題ェで難しい問題でもあるのか?」
お兄ちゃんが苦笑してそう言うけど、今の私には冗談は通じないような気がする。でも、お兄ちゃんは福祉コースの生徒だった。何かヒントがもらえるかも……。