冬〜二人で、ずっと一緒にいようね〜
驚きはあったけど、嬉しいという気持ちの方が大きい。冬樹くんは私を離してニコリと優しく微笑んだ。

「昨日、頑張って全部仕事を終わらせて有給を取ったんだ。やっぱり冬花ちゃんとデートしたいし……」

「そうだったんだ。ありがとう」

冬樹くんは私をジッと見つめる。こんな風に見つめられるのは久しぶりで、照れてしまう。

「な、何?」

「その服が新しく買ってくれた服だよね?とっても似合ってるよ」

褒めてもらえて、胸が高鳴る。嬉しくて私は頰を赤く染めた。

「あ、ありがとう。……冬樹くんもかっこいい……」

かっこいいのところは小さな声になっていたけど、冬樹くんの耳にちゃんと届いていたみたい。嬉しそうに笑ってくれた。

「行こう」

冬樹くんが大きな手を差し出す。私は迷うことなくその手を取る。二人の顔は笑顔だ。そして、デートをするためにショッピングモールを出た。



イルミネーションが点灯する夕方になるまで、私と冬樹くんはスカイツリーや水族館を楽しんだ。久しぶりのデートは、ドキドキしながら過ぎていく。

「あっ!イルミネーション点灯してる!綺麗〜!!」
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