偽りを捨てて。
その後すぐに午後の授業は始まったけれど、幸いなことに有尾とは普段から話すことなんて無かったからいつも通り過ごすことが出来た。
……でも、内心は。
なんで、私のこと嫌いなのよ。
ていうか、私のこと大嫌いな奴とか普通いる?
いないでしょ。
何?私あんたの気に触ることでもした?
そんな覚え全くないんですけど。
……隣の人の発言が気になって、授業が全く頭に入ってこない。
はー、まじなんだよアイツ。
こんな完璧な女子嫌うとかもしかして性根腐らせてる?
あ、それとも?
ほんとは好きだけど照れ隠ししちゃったとか?
小学生的な…ぷぷっ。
それだとクソ笑えるわね。
おっと…口汚くなっちゃったけど。
今日でとにかく有尾が嫌いになったのは間違いない。