偽りを捨てて。




「……うぜぇ」



……へ?



「え…えっと…?あの?」



困惑する私とは反対に冷めたような顔をして、こちらに蔑むような顔を向ける有尾。



は?何こいつ。



口を開いたと思えば……うぜぇ!?



人に対してうぜぇって何よ、うぜぇって!!!



こんなにもか弱い乙女に……!!!



「ど、どういうことかな…?」



若干引き攣っているはずの笑顔を必死に取り繕って問う。



「だから、そういうところが俺はお前が大っ嫌いなんだ」



……そういうところ?



そういうところって何よ!



ハッキリしなさいよ、意味わかんないのよ!!



「えと…そういう、とは?」



「それ知ってどうすんの?」



「えっ」



なんだこいつ。






< 17 / 26 >

この作品をシェア

pagetop