偽りを捨てて。
まぁ、不自由なわけではないからやめようとも思わないけど。
「それにしても今日も男子の目は美織をみてギラギラさせてたわね~」
「へ?なんのこと?」
そんなこと分かってる。
私はこんな天然な女の子なんかじゃないから。
「もー!やっぱり気づいてなかったんだ?さすが天然記念物級の鈍感!!」
「なっ…ひどくないー?」
ぷくっと頬を膨らませてみせる。
「褒め言葉よ、褒め言葉。あんな男子の目にも気づかない……いつこの子が喰われるか心配だわっ!!!」
喰われるって……どうなの、その表現。
「何言ってるの…?それに男子の目なんて、気にしたことないし……。茉白は気にしすぎだよ~、茉白の目には私にどんなフィルターがかかって見えてるのかの方が気になるよ、私」