懐妊秘書はエリート社長の最愛妻になりました
「あっ、それは……!」
見せられた瞬間、ドキッとした。
「シュークリームが食べたいなって思って、無意識に書いたもので……」
消すのを忘れていたらしい。
亮介はプハッと吹き出した。
「なるほど。突然シュークリームを食べたくなったのか」
「……はい」
恥ずかしすぎて顔が真っ赤になる。
亮介に食い意地の張った女だと思われたに違いない。
ほかにもなにか走り書きがないかと、クスクス笑いながら探る亮介に手を伸ばす。
「返してくださいっ」
なんとかノートを取り戻すと、亮介は「残念。また見せて」とおどけて笑った。