たとえば、こんな人生も
「……きみは気に入ってるよ」


ソファーに座ったまま
つぶらな瞳で私を見つめる
クマのぬいぐるみに笑いかける

見た瞬間になぜかすごく気に入って
一番大事にしてるプレゼント

微笑みながらぎゅーっと抱き締める




「さてと…
そろそろ、いつきさん帰ってくるし
ごはんの用意しなきゃ」


……と、その前に

汗かいちゃったからお風呂入ろ


そうだ

せっかくだから
この前アリサ姉さんがくれた下着
着てみようかな


机の上に置きっぱなしだった
まだ未開封のその袋を持ってお風呂場に向かった
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