たとえば、こんな人生も
帰ってきてないだろうと高をくくっていた
だけど
リビングに出た瞬間
ばったりといつきさんに出くわした
「…ひなたちゃん、なんて格好してるの」
私の姿を見るなりいつきさんは驚愕の表情
「着替え持ってくの忘れて…
ごめんなさい、見苦しくて」
「見苦しいとかじゃなくて…
…はぁ…きみは本当に警戒心ないね」
傷跡だらけの身体は見るに耐えないだろうと
小さく謝りながら
持っていたタオルで体を隠せば
いつかのように
羽織っていた上着を私に被せて
いつきさんは深くため息をつく
「平然と会話を続ける場面じゃないよ?普通は」
「裸を見られたわけじゃないので」
……というか
いつきさんには一度裸を見られてるし
それに見られて困るほどのものじゃない
「そういう問題じゃないよ」
「?いつきさんだって見慣れてるんじゃ…」
「見慣れてはいるけど…
ひなたちゃんは違うの」
「??」
「違うの。特別なの。
相手が好きな子の場合は」
繰り返すいつきさんの顔は心なしか赤い
「……意識、してくれてるんですか?」
こんなぼろぼろの体なのに
ぽつりと問いかければ、さらに赤まる顔色
……初めていつきさんが年相応に見えた
だけど
リビングに出た瞬間
ばったりといつきさんに出くわした
「…ひなたちゃん、なんて格好してるの」
私の姿を見るなりいつきさんは驚愕の表情
「着替え持ってくの忘れて…
ごめんなさい、見苦しくて」
「見苦しいとかじゃなくて…
…はぁ…きみは本当に警戒心ないね」
傷跡だらけの身体は見るに耐えないだろうと
小さく謝りながら
持っていたタオルで体を隠せば
いつかのように
羽織っていた上着を私に被せて
いつきさんは深くため息をつく
「平然と会話を続ける場面じゃないよ?普通は」
「裸を見られたわけじゃないので」
……というか
いつきさんには一度裸を見られてるし
それに見られて困るほどのものじゃない
「そういう問題じゃないよ」
「?いつきさんだって見慣れてるんじゃ…」
「見慣れてはいるけど…
ひなたちゃんは違うの」
「??」
「違うの。特別なの。
相手が好きな子の場合は」
繰り返すいつきさんの顔は心なしか赤い
「……意識、してくれてるんですか?」
こんなぼろぼろの体なのに
ぽつりと問いかければ、さらに赤まる顔色
……初めていつきさんが年相応に見えた