たとえば、こんな人生も
「オーナー」

「やぁ、ひなた」


呼び出しに応じて部屋を訪れれば
オーナーは笑って私を迎え入れた


「今日から仕事復帰なわけだが
体調は大丈夫かい?」

「はい。ばっちりです」


ぐっと握った拳を掲げて
やる気を見せれば、オーナーは微笑む


「では、よろしく頼むよ」

「はい」


念のためと
今日と明日だけは短時間のシフト

何事もなければ
それ以降は通常のシフトに戻すからと
オーナーに言われた

短時間なのにいつもより休憩時間が多くて

姉さん達も過保護だけどオーナーも負けてない


なんだかんだで
私はここにいる皆に甘やかされてる





久しぶりの仕事

感覚を掴むのに少し時間はかかったけど
終わる頃にはほとんど前と同じように動けてた


休憩時間、バイト終わり
私はずっと久々に会った姉さん達に
もみくちゃにされて

姉さん達に会えて嬉しかったし
たくさん話せて楽しかったけど

……なにぶん、姉さん達の愛と勢いがすごくて



……ちょっと疲れた
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